女性に多い変形性股関節症

女性は男性に比べて股関節周囲の筋力が弱く、骨盤の形も違い骨盤にかかる力が大きく、圧倒的に 変形性股関節症の発症率が高くなっています。
また赤ちゃんの頃に股関節脱臼をした経験のあるのも女性が多いです。
先天性股関節脱臼や先天性臼蓋形成不全になったことのある患者さんが、将来変形性股関節を発症されるケースは多くあります。

このように、先天性のものや、赤ちゃんの頃にオムツ替えの時などに股関節を脱臼したことが要因とあげられますが、 女性は、妊娠、出産を経て産後骨盤の締りが悪くなり股関節に痛みがでることもあります。
産後開いてしまった骨盤を正しく整えておかなければ、歪みを招き、股関節などに負担をかけるようになります。
症状は少しずつ進行していくことが多く、きづいたときにはかなり症状が進行していたということもあります。

他にも、ストレッチの時に無理をしたことで股関節を痛める方もいます。
ストレッチを行う場合には、痛み一歩手前で止めるようにしておきましょう。

股関節部分を捻るような動きの時に、痛みもしくは違和感がある、左右の骨盤の高さにズレがある、足の長さが左右で違う、 などの体のサインを見逃さないことが大切です。
股関節に異常がある場合、痛みは太ももや臀部(お尻)などにも表れます。

他にも気をつけていただきたいのは、とくに女性はハイヒールを履かれることが多いと思いますが、 必ず太もも(膝の上の大腿四頭筋)が緊張してきます。これが股関節や腰などの痛みを招きます。
なるべく踵の低い靴を履くことをおすすめしますが、履かれた時には大腿四頭筋の緊張を取りのぞく修正法や 体の歪みをとる動きなどを行うことで調節されれば問題はありません。

また、どちらか一方に足を組むような動作も避けると良いです。 長い間同じ姿勢の繰り返しは体に歪みが生じてきます。その結果股関節にしわ寄せがくると、徐々に関節軟骨がすり減り、将来変形性股関節症 を発症することにもなりかねません。

体重の増加も関節には負担がかかりますので、適度な運動、適度な食事に心がけてください。
変形性股関節症は老化が原因として片付けることはできません。徐々に蓄積された股関節への負担の結果なのです。 この股関節への負担となる要因を排除しなければ股関節の痛みは改善されません。


このページの先頭へ

inserted by FC2 system